Vol.02 国内で初めて甘藷(サツマイモ)の栽培に成功
種子島は甘藷(サツマイモ)栽培を国内ではじめて成功した場所です。1698年、種子島氏第19代当主・種子島久基は救荒作物として甘藷に関心を寄せ、当時は外国であった琉球より甘藷の寄贈を受けました。これを農家の大瀬休左衛門に植えさせ、試行錯誤の末に日本で初めて甘藷の栽培に成功したといわれています。これは、全国に甘藷を広めたことで有名な青木混陽が栽培を普及させた37年前のことです。その後「薩摩よりもたらされたイモ」ということから、「サツマイモ」の呼び名で食糧難の救世主として日本全国に広がりました。
日本甘藷栽培初地の石碑
種子島では、サツマイモのでん粉を「からいもせん(いもんせん)」と呼び、一般的な食材として食されています。もっともポピュラーな調理方法は、からいもせんを水で溶き、油を引いたフライパンで混ぜながら表面がカリッとするまで焼き上げたら、煮物や吸い物に入れたり、そのままショウガ醤油で食べます。もっちりとした食感が特徴で、親戚などが集まるときには必ず出される一品です。